進化と深化、そして神化する世界観〜「風 is I?」を終えて。〜

風 is I?5日間9公演が終了した。

最高にアツくてちょっと切ない、風磨くんが作り出すいつもの夏が、今年もまた終わった。


気づいたら時をかけすぎてしまって(?)去年の『風 are you?』は感想を書きそびれているので、今のうちに書き残しておこうと思う。

(今度こそ本当に最後のソロライブかもしれないし…)

細かいことをあげていくと、「かわいい」と「好き」と「エモい」の羅列になるだけなので、そっちは全部ツイッターに吐き捨てるとして、ここでは内容一本に絞って書いていくことにする。

…ものすごく主観で勝手な解釈ばかりなので、ああ、こんな感じ方の人もいるんだな、くらいで軽く読み飛ばしていただきたい。

 

 


「10年前、僕は死んだ」で始まるストーリーに、今までにない強烈な印象を受けた。

こんなに、生けるものの象徴みたいなバイタリティあふれる人を、死のイメージと結び付けたくなかったから。(単純に風磨くんが死んじゃうなんて寂しかったというのが正直なところでもある。。)


最終的に彼が伝えたいことは、

「今この一瞬は二度と帰ってこない。だから全力で今を生きろ。」

という、まぶしいほどに人生を楽しんでいる彼らしいメッセージなんだけど、「後悔」で始まり、その後悔を払拭すべく1日だけ生き返って、やりたいことをやり遂げに行く、という物語の内容は、自分の人生を「後悔ってしたことなくて。」と言う風磨くんにしてみれば、完全なフィクションになる。

(風磨くんって、人生最期のときに「最高の人生だった!」って言って笑顔で死んでいきそうな人だものね。)

 

毎回どこか必ず、菊池風磨自身と物語の中のフウマを重ね合わせて私たちにメッセージを届けてくれていた風磨くんが、今回設定したこの物語の裏側に込めたもう一つの思いがあるとするなら、それは何なのか知りたい。

そんなことを思いながら会場に足を運び続けた。

 


今回新しいと感じたのは、前2作は風磨くんが語り手として展開していたストーリーが、

風磨くん側とSixTONES(物語の中での、子ども時代の仲間たち)側、両側面の語りを通して進行していくこと。

 

一方通行でなく、互いの思いが行き交うことで、「奥行き」が生まれ、立体的になる。

風磨くんのライブに必要不可欠な要素「絆」に、より注目が行く。

ソロコンだけどソロコンじゃない、“仲間ありき”の風磨くんのライブの良さが際立つ気がした。上手く言えないけど、深みが増した、と言うのかな。まさに進化と深化の3年目だなと。

SixTONES側の代表として語るのはジェシー。序盤で「信じられない。風磨が戻ってきた。」とか言うし、普通にFumaから電話かかってくるし、本当に風磨くん1日だけ蘇ったんだ!って感じがするんだけど、最後までストーリーを追っていくと、現世に戻って6人と一緒の時間を過ごしてたのは風磨くんの魂で、本当は実体のないものだったんだよね。

ジェシーは「風磨の声が聞こえたような“気がした”」、「俺たちと一緒にいたのかな。…なんてね。そんなわけないか。」と言っている。)

 

だけど、風磨くんの“魂”は、ぎこちなくなっていた6人を、また一つにしてくれた。

まるでそれが彼の責務であったかのように、そんな6人を見届けてから風磨くんは語るんだ。「一つだけ願いが叶うなら、あいつらから今日の記憶(自分の魂と過ごした記憶)を消してほしい。」と。

 

とっても寂しい。

記憶まで消さなくてもいいじゃない!1日だけ帰ってきた風磨と、あの頃みたいにただただ楽しい時間を過ごした、でいいじゃない!

なんて、7人で撮ったのに風磨くん一人だけ映らない集合写真を見て泣きそうになりながら思った。だけど、あのSixTONESだけが映った写真で、ハッと気づかされたことがあって。

 


最終公演、風磨くんは今回出演してくれたSixTONESメンバーへの思いを語ったあと、続けてこんなことを言っていた。


Jr時代、苦楽を共にした仲間たちは、彼が自身の人生を語る上で必要不可欠な存在で、そうした人との繋がりのすべてが自分を形づくっていることを、風磨くんは何よりも大切に思ってる。

SexyZoneになってしばらくの間、「SexyZoneの菊池風磨を認められなかった彼に、「後悔」はなくても「葛藤」があったのは誰もが知ってること。でもその葛藤を乗り越えて今、彼はSexyZoneの菊池風磨であることに誇りを持てるようになったし、そこで出来た新たな仲間たちと、次のステージに向かって進んでいきたいという、強い意志がある。


その新しい居場所からちょっとだけ過去を振り返ってみたとき、“あの頃”を過ごしたかつての仲間たちが、相変わらずの笑顔でそこにいて、彼らは彼らで新しい夢に向かって進んでいる。

お互い頑張ろうな!負けねーから!

そんな風に互いを刺激し合いながら、それぞれの夢に向かって猛進できる関係。

 

SixTONESが風磨くんの大切な仲間でよかった。ソロコンに出てくれたこと。風磨くんのために最高のライブにしてくれたこと。本当に6人には感謝しかない。



きっと風磨くんの魂は、「風 is I?」の一人として、一日だけ“あの頃”(=原点)に戻っていったんだ。仲間たちと一緒にやりたいこと、やってみたかったことを全部やり切った後は、少しの後悔も残さず、今ある大切な居場所(=SexyZone)にまた帰っていくんだ。

俺はSexyZoneで頑張る。お前らはSixTONESで頑張れよ。

そんな声が聞こえてくるようだ。

 

都合のいい解釈すぎると自分でも思うけど、こうやって考えると、はじめに言った①=「物語の裏側に込めたもう一つの思い」が、何だか分かった気がした。

風磨くんのライブはフィクションであって、今年もやっぱりノンフィクションだったんだと思う。



ああしておけばよかった、こうしておけばよかった。誰にでも必ずあるけれど、振り返ったときに、笑えていればいい。

風磨くんはそう言う。


人生ってそんなもんだなと私も思う。後悔しないように生きてるつもりでも、たぶん、一度も後悔のない人生なんてない。

悔しがって、地団駄踏んで、アホやらかしたなって経験の一つや二つ、なかったら人間としてつまらないじゃない?そういうものを糧にしたり、次へのバネにしたりして、前よりも一つ成長できればいい。そうして振り返って、あんなこともあったなーって大声で笑い飛ばせることこそが、本当の意味での後悔のない人生なんじゃないかと思うし、深みのある人間になれるんじゃないかと思う。

 

ありふれた日常に嫌気がさしたり、思い描いていた未来に立てていない現状に落胆したり、そんな今の私には風磨くんの生き方がすごく羨ましくて、ため息が出るほどまぶしい。

だから、私も負けずに全力で生きて、風磨くんに羨ましがられるほど誇れる人生を送りたい。

 

目を背けたくなるはずの現実が、ちょっとだけ楽しみになるような言葉と時間と空間をくれる風磨くんのライブが、やっぱり大好きだ。

 


最後に。

風 is I?
真意がはっきり示されていない、この不思議なタイトルについて考えてみたことをあげて、終わりにしようと思う。

(※このブログよりも先に書いていたことなので、繰り返しの表現が多々あるけれど気にしないでください)

 

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友を信じる優しい声が 遠く遠く君の元へ届きますよう。

風磨くんの魂の声が、いつまでもみんなを包み込んでいますよう。